2008年、シンガポールで国で認められていない非合法の精力増強剤を飲み、死亡した事件が起きた。政府は非合法の精力剤は使わないように注意をしていたが、結局使用者は減少せず死者が出てしまった。
死亡事故が起きてしまった精力増強剤は「パワー1ウォルナット」という商品。
これは国が許可をしている精力剤ではなく、国で認めていない薬物が多数含まれていたそうです。
国が注意をしていながらどうして使用者が減らず、なぜ死者が出てしまったのか?
これは口コミが要因の1つだと言われています。
通常、国で認可がおりている精力剤などは何度も臨床試験が行われ、体に大きな影響がないという判断がされて初めて製品化されます。
ですから、いくら効果がある成分でも体に影響がある可能性が高いものは規制します。国としては効果よりも安全性を重視しているのです。
しかし、使用者からしてみたら効果が強い精力剤を選びたい。
国が認めている精力剤では効果があまり出ないので、非合法でも効果が期待できる精力剤に手を伸ばしてしまったと考えられます。
その結果、1粒で効果を感じた人が続出し、口コミがシンガポールで広まった結果、使用し続ける人が減らなかったのです。
なぜ死亡事故が起きるぐらいの精力剤を販売してしまったのか?
それは悪徳業者は金儲けのことしか考えていないからです。
非合法の薬を作っている組織は使う人の体の安全なんて考えません。自分たちがどうやったら儲けられるか、どうやったらたくさんの人に飲んでもらえるかしか考えないのです。
金儲け>安全性
これが当たり前になってしまっているんです。
だから国で認められていない薬物を使用して、精力剤を販売し、金儲けだけに走ったのです。
悪徳業者が薬を作っている場所も「酷い」と話題になっています。
下は、海外で偽バイアグラを作っていた工場の一例です。
これはシンガポールの事件の薬物とは関係ありませんが、
こういった場所で作られているED治療薬が出回っているケースもあるんです。
いくら効果があって安いからといって安全性が保障できないものは使うべきではありません。
「どうせ他の国のことだから自分には関係ない」
と思うかもしれませんが、日本でもあり得る話なんです。
インターネットで購入したED治療薬の44%が偽物だった-
これはED治療薬を販売する製薬会社が2016年3月~8月に調査をとり分かったことです。
実際にきちんとした販売会社から購入をしていれば偽物を購入してしまうことはあり得ません。但し、「相手も騙すプロ集団」。自分が信頼して購入したサイトでもサイト自体が上手くだますように作られているケースも多いんです!
上記の表で何が本物で何が偽物なんて素人では分かりません。
残念ながら人の弱みに付け込んでも金儲けのためなら何でもやる悪徳業者は存在します。
日本でここまでひどい精力剤を作っていることはないとは思いますが、信用するに値しない精力剤はたくさんあります。
・販売会社
・入っている成分
・広告に記載されている体験談や口コミ
特に最近はステマの口コミや体験談も多くなってきましたので、
いくらサイトがしっかりしているからと言って簡単に手を出すのは危険です。
シンガポールで精力増強をうたった非合法ピルを服用した中年の男性が死亡した。監督当局によると、この錠剤には同国で規制されている薬物が大量に含まれていた。
シンガポール健康科学庁(Health Sciences Authority、HSA)はこの錠剤の使用に対し繰り返し警告を発していたにもかかわらず死者が発生したことについて、深く懸念すると発表した。
問題のピルの名称は「パワー1ウォルナット」。売り上げが伸びるとともに、服用後に不調を訴える例が多数報告されていた。このシンガポール人男性は3月初旬に服用した後に昏睡(こんすい)状態に陥った末、肺炎で亡くなった。
最近新たに6人が病院に運ばれ、このピルの使用後に異変が確認された例は計23件に達した。ほかに53件の関連も疑われるという。
HSAによると、製造元は中国広州(Guangzhou)のGuangzhou Xinkauili Limited Companyという企業で、シンガポールに不法に持ち込まれたものとみている。製造元は自然の薬草成分しか含まれていないと主張している。(c)AFP
AFP:2008年04月09日 非合法の精力増強剤で男性死亡、シンガポール